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2020年 夏号 特別連載コラム
高齢化社会と AI ②
AIを用いた快適な移動
2020年 夏号 特別連載コラム
高齢化社会と AI ②  AIを用いた快適な移動
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AIを用いた
快適な移動
「高齢化社会」というワードを聞くと、私たちは重苦しい気持ちにさせられるものです。そこに経済や介護の問題など、連想されるものがついてくるからかもしれません。しかし、高齢化社会というワードは「高齢者が増えた」ということに過ぎず、勝手にそこに意味をつけてしまっているのです。
その高齢者社会を考えるとき、私たちは「生きることの大切さ」からスタートするべきだと思います。ハーバード大学の心理学教授のロバート・ウォールディンガー氏は、TED「人生を幸せにするのは何?最も長期に渡る幸福の研究から」の中で、過去75年間の研究において、人が何に幸せを感じるのかについて述べています。そこでは、ボストンの極貧環境で育った少年724人を75年間という長期に渡る調査が実施されました。その結果、収入や学習環境があるかないかにかかわらず「周囲の人と質の良い人間関係を構築」できている人はそうでない人に比べて健康で長生きをし、脳の働きも良いことがわかりました。「何かあったときに周囲に本当に頼れる人がいる」と感じている人の脳は記憶がはっきりしていて健康に過ごせているというのです。私たちが高齢化社会を考えると経済的な側面に思考が向かいがちです。しかし、命の大切さという側面から考えていくと、大事なことは高齢者たちが「いかに幸せに過ごせるか」、すなわち「周囲の人と質の良い人間関係を構築すること」を支援することにあるのだと思います。
高齢者たちは孤独だと言われています。近しい人たちが去っていき、体力や気力が落ちて行くと、孤独を感じてしまいます。だから、高齢者たちが豊かに幸せになるための支援として、「外出しやすく様々なコミュニティと触れ合いやすい環境」をつくることも大事かもしれません。テクノロジー進化の著しい今、これまで以上に高齢者が外に出やすくできる技術も大きく進化を遂げています。その技術の現状と効果についてみていきたいと思います。