その④ : 環境系(におい、室温など)ハラスメント
「酒とタバコをやらないヤツとは仕事したくない」
20年以上前、私が新卒だったころに上司に言われた言葉です。
お酒を飲まない、タバコを吸わないというのは「クソ真面目で面白味のない人」というレッテルを貼られる会話があったのです。
お酒はまだしも、喫煙者をとりまく環境は大きく変わってきています。
今では考えられませんが、その当時はオフィスで喫煙できるのが当たり前で、ほぼ全員が、朝出社するとまず灰皿を自分の机に置いてから仕事をするのが日課でした。
私も当時は喫煙者で、デスクワークしながらタバコを吸っていたし、常にオフィスは煙草の匂いが残っていました。
現在、オフィス環境については禁煙になっているのはもちろんのこと、さらなる環境整備が求められるようになってきています。
その④ : 環境系(におい、室温など)ハラスメント
「酒とタバコをやらないヤツとは仕事したくない」
20年以上前、私が新卒だったころに上司に言われた言葉です。
お酒を飲まない、タバコを吸わないというのは「クソ真面目で面白味のない人」というレッテルを貼られる会話があったのです。
お酒はまだしも、喫煙者をとりまく環境は大きく変わってきています。
今では考えられませんが、その当時はオフィスで喫煙できるのが当たり前で、ほぼ全員が、朝出社するとまず灰皿を自分の机に置いてから仕事をするのが日課でした。
私も当時は喫煙者で、デスクワークしながらタバコを吸っていたし、常にオフィスは煙草の匂いが残っていました。
現在、オフィス環境については禁煙になっているのはもちろんのこと、さらなる環境整備が求められるようになってきています。
みなさんは、スメルハラスメントはご存じでしょうか。
近年、よく取り上げられるようになっているハラスメントの一種で、「職場において臭い(=スメル)により不快感を与えてしまい働く環境を悪化させている」ことを指し、通称スメハラと呼ばれています。職場で、その人の体臭などが周囲にとって不快で、仕事の効率が上がらなかったり、やる気を喪失させてしまうことがこれにあたります。
・ | たばこと汗臭い同僚がいることが耐え切れず退職した。 |
・ | 臭いが気になったため会議や商談が早々に切り上げられた。 |
・ | 体臭がキツくて耐え切れず、職場ではマスクが手放せない。 |
これは周囲の影響はもちろん、本人も体臭が気になって自信を失い、消極的になってしまうなど、会社にとっても問題となることがあるのです。そして、周囲に不快を与える臭いには、次のようなものがあげられます。
オフィス環境におけるハラスメントとして、ほかにもエアコンハラスメント(エアハラ)があります。
主にエアコンの設定温度についての嫌がらせを指します。周囲の人が寒がっていても構わず温度を下げたり、暑がっているのにエアコンを切るといったことがあげられます。
体感温度は人によって違います。一般的に女性は冷え性の人が多いので、エアコンが苦手であったり、体脂肪率が高い人は暑がりの傾向があります。そのエアコンの設定温度をめぐっての体感の違いから体調不良が生じたり、精神的なダメージを受けることもあります。
ただし、こちらもスメハラ同様に、人によって全く異なる価値判断があるため、相談注意が難しい内容になります。
・ | 暑がりの上司が室温を低く設定しているが、「寒い」と言えずに体調を崩した。 |
・ | 「温度をあげて欲しい」と言えず我慢することに苦痛を感じる。 |
・ | 薄着でいるのに「寒い!エアハラだ!」と主張してくることに精神的苦痛を感じる。 |
これらのオフィス環境に関するハラスメントについては、対処方法に慎重性が求められます。
当人へ直接言う場合には、相手を傷つけてしまうことや人間関係の悪化を引き起こしてしまうリスクがあります。さらに注意の理由も明確にできなければ、逆にパワハラと指摘されてしまうことすらあります。そこで次のような方法が考えられます。
このハラスメントについては、「ちょっと臭いますよ」とか「寒いから、設定温度を上げてください」と相手に伝わるコミュニケーションができれば解決することかもしれません。まずは良い人間関係を保ちながら、言いたいことを言える状態を作っていくことが最も重要です。
[執筆者]
上田 智雄 (うえだ ともお)
1975年生まれ。税理士。いっしょに税理士法人(渋谷区恵比寿)代表社員。デルソーレ・コンサルティング株式会社 代表取締役。主な監修本に、『納税で得する一覧表』 『取り戻せる税金一覧表』『人生の節目の書類書き方教えます』(以上、サプライズBOOK)などがある。